防犯対策ガイド

空き巣に入られたときの正しい対処法とは

家に帰ったら、部屋中が散らかされていてベランダの窓が割られて開いていた。

いつも決まった引き出しにあるはずのアクセサリーがなくなっている。

誰かが家に侵入したとしか考えられない…

もしかして、空き巣?

このような状況に、いつだれが陥らないとは限りません。

もしあなたが空き巣の被害にあってしまったら、まずどのように行動しますか?

空き巣に入られたあとの対応が悪ければ、さらなる金銭的被害などに合う可能性があります。

ここでは空き巣に入られたときの正しい対処法を解説していきます。

 

空き巣の被害にあったらまずは現場を離れてから警察に通報を

自宅のドアを開けて、前述したような状況に遭遇したら、まず自宅から離れた人通りの多い場所に避難しましょう。

そのまま自宅に留まってしまうと、まだ室内を物色しているかもしれない空き巣と鉢合わせてしまう危険があるからです。

そして、自宅から十分な距離を取って初めて警察に通報するようにしましょう。

このような場合は慌ててしまい正確な情報を警察に伝えづらくなることがほとんどです。

ですので深呼吸などをして落ち着いてから通報するようにしましょう。

 

通報する場合は携帯電話で十分です。

特に女性は、こちらの居場所と携帯電話の番号を警察に伝え、警察に迎えに来てもらってから犯行現場となった自宅へ戻るようにしましょう。

自宅が散らかされていたり、窓ガラスが割られていたりする現場を目撃した場合、慌てて自宅内を調べてしまいがちですが、これは絶対にやってはいけません。

空き巣と鉢合わせする危険があるのももちろんですが、自宅内がいくら荒らされていても、自分一人で自宅内を調べてはいけません。

 

通報後に警察が捜査をする場合になるべく現場をそのままの状態にしておく必要があります。

指紋や足跡の採取なども行われるので、その上に自分の物とは言え指紋などを増やしてしまっては、警察の捜査の手間を増やす結果になってしまいます。

盗まれたものの特定は後回しにして、とにかく警察へ通報しましょう。

場合によっては空き巣は室内をあまり荒らさず金品を盗んでいく場合もあります。

ですので、室内に入ってしばらくしてから盗難に気付くことも考えられます。

そのような場合には盗難に気付いて時点ですぐに通報するようにしましょう。

 

空き巣に盗難されたものをリストアップする

警察の捜査や実況見分とともに、何が盗まれたか確認していきましょう。

盗難にあいやすい物は現金、貴金属、クレジットカード、通帳、印鑑(実印)、運転免許証、パスポートなどです。

最近では家具や生活家電まで盗んでいく大掛かりな空き巣もいます。

ここから大切なのは、クレジットカードや通帳、印鑑(実印)など不正利用されやすい物への対応です。

これらの盗難されたものへの対応を素早く行わないと、不正利用される恐れがあり、さらなる金銭的被害を受ける可能性があります。

 

現金が返ってくることは残念ながらなかなかありません。

しかし、貴金属や家具、家電の場合には、警察に盗難届を出しておけば、犯人が古物商に買取を依頼した際に通報してもらえる可能性があります。

盗難にあったものは細かくリストアップして盗難届を出しておきましょう。

 

盗まれたものに対して素早く盗難手続きを行う

まず、預金通帳やクレジットカードは銀行やカード会社の相談窓口に電話をして利用停止措置を取ってもらいましょう。

その際に、身分証明書も同時に盗難にあっている場合には、その旨もきちんと伝えておきましょう。

特に健康保険証やマイナンバーカードなど顔写真のついていないものが盗まれた場合には、他人に簡単に身分証明書として使われてしまうので、注意しておきましょう。

クレジットカードに関しては、不正利用された場合でもクレジットカードの保険によってカバーしてもらえる場合があります。

 

印鑑に関しても、通帳や身分証明書とともに盗難にあっている場合には、銀行などにあらかじめ報告しておきましょう。

銀行に登録してある印鑑とは別の印鑑が盗難にあっていた場合でも、身分証明書となるものがあれば、簡単に変更できてしまい、お金を銀行から引き出されてしまうことも考えられます。

また、盗まれた印鑑が実印であった場合には、一刻も早く市区町村の役所や登記所に行って盗難にあった印鑑の印鑑証明の発行を防ぐための手続きを行い、改印届の提出を行いましょう。

 

このような手続きを迅速に行うことで、二次被害を受ける可能性が格段に低くなります。

また、警察の捜査が終わった段階で、「盗難届出証明書」を発行してもらいましょう。

この盗難届出証明書は、住宅総合保険などの保険で盗難により損失を補償してもらったり、確定申告の際に盗難にあったものを雑損控除として申告する際に必要になります。

保険や確定申告を正しく利用して、空き巣により被った金銭的被害を少しでも補てんするようにしましょう。

 

自宅の空き巣対策をもう一度見直し、さらに高度な対策を行う

空き巣に入られたということは、自宅の防犯対策が十分ではなかったということを意味します。

ですので、玄関の鍵を追加する、窓ガラスに防犯フィルムを張り、補助錠を付けるなどの防犯対策がしっかりなされているかもう一度確認してみましょう。

また、センサーライトや防犯カメラなどを設置していても、正しく機能していなければ意味がありません。

これらの自分でできる防犯対策に漏れがなかったか、さらに高度な防犯対策を施す余地があるかなどを徹底的に調べてみましょう。

 

これ以上自分の力では防犯対策を取ることができないと思ったら、ホームセキュリティ会社に相談してみることをおすすめします。

プロの目から自宅の防犯対策を検証してもらい、正しく効果的な方法を伝授してもらいましょう。

まら、ホームセキュリティ会社の自動通報サービスなどに入会することを考えても良いかもしれません。

月々の費用は掛かりますが、二度と空き巣被害にあわないための安心料だと思えば、安いものと思えるのであれば、加入をおすすめします。

 

その際には費用やサービスの内容についてもきちんと検討し、自宅にあったプランで契約するようにしましょう

空き巣被害にあったら必ず警察に通報すべきなの?

空き巣の被害にあったら、必ず警察に通報しなければいけないのでしょうか?

何日も自宅を空けていて、いつ空き巣に入られたかわからない場合や、被害金額が少なかった場合には、被害にあったことをあきらめて、警察に通報しないといった選択をする人もいるかもしれません。

警察に通報すれば大掛かりな現場検証や事情聴取、現場検証を行う必要が出てきます。

これには被害者側にも大変な労力と時間が必要で、それを面倒だと思って通報をためらうことも考えられます。

 

しかし、そのような考えは間違いです。

空き巣に入られたということは、もともとその家が空き巣にとって入りやすい、都合のいい家だったということを意味します。

そのうえ空き巣に入っても通報しないということが空き巣側に知られてしまうと、再度空き巣に入られる可能性も出てきます。

いつ空き巣に入られたかわからなくても、被害額が些少であっても、必ず警察に通報しましょう。

 

まとめ

ここまで空き巣の被害にあった場合の対処法について解説してきました。

空き巣の被害にあったら、または被害にあったことに気づいたらまず警察への通報が大原則です。

盗まれたものによっては金銭的な二次被害が考えられるので、カード類や通帳の利用停止措置など素早く対応すべきことがあります。

空き巣に入られたということは、自宅が空き巣にとって侵入しやすい、無防備な家に見えるということです。

ですので、自宅の防犯対策を見直し、補強していきましょう。

 

被害額が少なかったなどの理由で上記の対策を取らないでいると、再度空き巣に侵入される可能性もあります。

自宅を空き巣にとっての「おいしい」家にしないためにも、必ず通報し、自宅の防犯対策の見直しを行いましょう。