私たちの生活を脅かす空き巣や強盗といった「侵入窃盗」。平成29年度版犯罪白書によりますと、侵入窃盗の被害は1日に約210件のペースで発生しています。被害に遭われた方の中には、まさか自分の家に誰かが侵入するとは考えもしなかった、という方も少なくないでしょう。
卑劣な侵入窃盗から大切な財産を守るために、私たちは具体的にどのような防犯対策を取れば良いのでしょう?その最も基本的な答えの一つが、「侵入口への防犯対策」です。犯人の侵入口となるドアや窓の守りを強化することは有効な防犯対策となります。
今回はドアや窓の防犯効果を高める「インサイドロック」についてご紹介いたします。
既存の鍵では不十分 インサイドロックの特徴と必要な理由
実際に侵入被害に遭った方々の中には、玄関ドアや窓にしっかりと鍵をかけていたという方も少なくありません。では、なぜ犯人の侵入を許してしまったのでしょうか?それは犯人が様々な手口で鍵を開けてしまうからです。既存の鍵だけでは、十分な防犯対策とは呼べないのが現状です。そこで有効な防犯対策となるのがインサイドロックです。
インサイドロックとは、備え付けの鍵に追加して取り付けることができる防犯強化ロックです。備え付けの鍵が開けられても、インサイドロックが機能している限りドアや窓を開けられることはありません。
インサイドロックの一番の特徴は、好きな場所に簡単に取り付けられるという点です。市販されているインサイドロックの多くは、小型で設置場所を選ばず、様々なタイプのドア・窓に対応し、簡単に取り付けることができます。
ピッキングやガラス破りといった手口で鍵が開けられてしまった時に、インサイドロックは最大の効果を発揮します。
インサイドロックの最大のメリットは「侵入防止」 ただしデメリットもあるので注意
インサイドロックを設置することで得られる大きなメリットは2つあります。1つは単純に、備え付けの鍵を開けられてもドアや窓が開かないこと。ガラス破りやピッキング、サムターン回し、あるいは合鍵など、侵入窃盗犯は様々な手口で鍵を開けてしまいます。インサイドロックを設置していれば、備え付けの鍵を開錠させられてしまってもドアや窓が開くことはありません。
2つ目は犯人に時間をかけさせることができること。空き巣犯は侵入に5分以上かかると諦める傾向があります。空き巣犯による開錠の手口は進化していて、大きな音を立てずに素早く鍵を開けてしまう方法が編み出されています。それが5分以内の侵入を可能にしているのですが、インサイドロックを設置することによって犯人に手間と時間をかけさせることができます。時間をかけさせることで犯人が侵入を諦める可能性が高くなるのです。このように、インサイドロックには犯人の侵入を防止するメリットが期待できます。
一方でデメリットも存在します。高い防犯効果が期待できるからこその事ですが、鍵を失くした時にドアや窓を開ける方法が無くなってしまいます。だからインサイドロックの鍵の管理には注意が必要です。
口コミから分かる「安心な面」と「不安な面」 おすすめは「センサー」との併用
実際にインサイドロックを購入した人たちは、商品に対してどのような感想を持っているのでしょうか?口コミに目を通しますと、「簡単に設置できた」という意見が目立ちます。誰でも簡単に設置できるのか?という点については安心しても良いと言えるでしょう。
一方で、「強度」に対する意見は口コミで「頑丈」と評価する人と「不安」とコメントする人、意見が分かれています。「不安」とコメントしていた方はインサイドロックを2つ設置することで不安を解消していました。インサイドロックは1500~3000円の価格帯で買える物が多く、安価で購入できるのもメリットの一つです。強度に不安がある方は、口コミを参考に複数個設置するのも良いかもしれません。
インサイドロックを使用する際は、ぜひ防犯センサーとの併用をおすすめします。インサイドロックによってドアや窓の防犯効果は高まりますが、開かないことによって犯人がより大掛かりな破壊を試みる可能性もあります。その場合に有効になるのが防犯センサーです。防犯センサーは振動を検知し大音量のブザーを鳴らします。音が鳴ることで犯人が侵入を諦める可能性がより高まります。
まとめ
安価で購入でき、かつ高い防犯効果が期待できるインサイドロックは、侵入口の防犯対策に非常に適していると言えます。侵入窃盗を企む犯人の手口が進化している昨今、備え付けの鍵だけでは不安だという方には、ぜひインサイドロックを設置することをおすすめします。
大がかりな工事が必要なく、簡単に取り付けられるのはインサイドロックの大きなメリットの一つです。補助錠の取り付けをやったことがないという方も安心して使用することができます。ただ、鍵を失くしてしまった場合は開ける方法が無くなってしまい、せっかく取り付けたインサイドロックを取り外さないといけない羽目になりますのでご注意ください。
より防犯効果を高めるために、防犯センサーと併用するのがおすすめです。インサイドロックと防犯センサーで、あなたの家の「侵入口の守り」は非常に強固なものになるでしょう。