警察庁の統計データによると、空き巣犯罪の認知件数のうち一戸建ての住宅は41.5%に上ります。
これは一戸建てが他の集合住宅や事務所、商店などに比べて圧倒的に空き巣の被害にあいやすいという事を意味しています。
持ち家の一戸建てに住んでいる場合には、空き巣などの犯罪から財産と生命を守るために、自分で防犯対策を行う必要があります。
特に一戸建てで威力を発揮する防犯グッズに防犯カメラがあります。
ここでは防犯カメラを使って一戸建てを犯罪の被害から守る方法を説明していきます。
防犯カメラの必要性とメリットにはどのようなものがあるのか?
空き巣などの窃盗犯が犯行時に一番注意することは、「人目につかないこと」です。
ですので、人通りの少ない場所にある一戸建ては空き巣に狙われやすいと言えます。
しかし、この「人目」の中には、実際の人間の目以外にも、防犯カメラによる監視も含まれています。
人通りが少ない場所にある一戸建てにこそ、防犯カメラが必要です。
防犯カメラを設置することで防犯効果を高め、窃盗犯に狙われにくい家にすることができるというメリットがあります。
窃盗犯が一戸建てに侵入する場合にどのようなルートを選ぶのか把握し、そこに防犯カメラを設置することで、窃盗の被害にあうリスクを低くすることが可能です。
防犯カメラを設置する場合には、設置場所に適した防犯カメラの種類も知っておくことが大切です。
このように防犯カメラを設置することで、不審者の侵入を抑止するというメリットが期待できます。
しかし、不審者に侵入されてしまった場合でも、不審者の姿を映像として記録できるので、警察に提出できる証拠も増え、早期の犯人逮捕につながるといったメリットもあります。
一戸建てへの設置に向いてる防犯カメラはどのようなものか?
防犯カメラにはさまざまな種類があり、価格も防犯カメラの性能や用途により大きく異なります。
まず、一番低コストで防犯対策ができるのはダミーの防犯カメラです。
ダミーのカメラは本物の防犯カメラに見えるように配線などもしっかりとついており、これを手の届かない場所に設置するとともに「監視カメラ作動中」などと書かれたステッカーを張ることで、防犯効果を高めることがでるというメリットがあります。
しかし、実際に犯罪の被害にあってしまった場合には、画像を遺すことができないので、あくまで窃盗などの抑止効果以上のメリットは期待はできません。
本物の防犯カメラには大きく分けて屋外用と屋内用の物があります。
屋内用の防犯カメラは安い物では五千円程度から購入することができます。
しかし、こういった安価なカメラの場合、Wi-Fiに接続してスマートフォンやタブレットから室内のペットの様子をリアルタイムで監視するためのもので、録画機能はついていないものがほとんどです。
防犯目的で屋内に防犯カメラを設置する場合には、多少高額になっても録画ができるタイプのものを設置するようにしましょう。
屋外に設置できる本格的な防犯カメラは本体のみであれば一万円程度から購入することが可能です。
購入時に確認すべき屋外用防犯カメラのスペックは赤外線投光器の照射距離です。
この照射距離が短いと、夜間の撮影時に目的の場所まで映すことができないので、必ず確認するようにしましょう。
屋外用の防犯カメラの価格は、基本的に赤外線投光器の照射距離が長いほど高価になります。
これに録画用のハードディスクレコーダーを合わせて購入すると、大体十万円程度になります。
また、屋外用の防犯カメラの中には、センサーライトの機能が付いている商品もあります。
このような防犯カメラを設置することで、夜間の侵入者に対して、監視されているということを察知させることができます。
このように防犯カメラはその家の防犯意識の高さを知らせ、侵入自体をあきらめさせることが一番の目的です。
そのような防犯カメラのメリットを十分に生かすためには、不審者に見えやすい場所に設置することが重要です。
また、作動していることが分かるようにLEDライトが点灯するなどの工夫がされた商品を選ぶと良いでしょう。
より高いメリットを得るための一戸建てへの防犯カメラの設置方法
防犯カメラによる防犯効果をより高めるためには、不審者が侵入する恐れがある場所に防犯カメラを設置することが大切です。
ですので、防犯カメラを設置することで得られるメリットをさらに大きなものにするためには、防犯カメラを複数の場所に設置しておくと良いでしょう。
一戸建てに防犯カメラを設置する場合には、以下のような場所が撮影できる場所に設置しましょう。
- 外壁
- 門扉
- 玄関
- 勝手口
- 駐車場
駐車場は空き巣とは関係ないと思われるかもしれませんが、車上荒らしに合う可能性もあるので、設置しておくことをおすすめします。
せっかく防犯カメラを設置していても、撮影したい場所が画面内に収まっていないと、被害にあったときに肝心の犯人の姿をうまくとらえられない可能性があります。
ですので、設置場所と撮影可能な範囲は必ず確認しておきましょう。
犯人の特徴をきちんと捉えた画像があれば、早期の犯人逮捕も期待できます。
また、近隣住民への注意喚起に撮影した画像を使用できるといったメリットもあります。
このように、正しく防犯カメラを設置することで、被害にあった場合でも画像を役立てることができます。
防犯カメラを設置するときに注意する点はあるのか?
防犯カメラを設置する際には注意すべき点があります。
それは防犯カメラは自宅の敷地内であればどこに設置しても良いというわけではないということです。
防犯カメラの映像は個人情報に該当するため、個人情報の不適正な取得の禁止など、法律で決められた義務が課されます。
実際に防犯カメラを隣の家が映ってしまう場所に設置してしまい、隣家とのトラブルに発展してしまったというケースも実際に起こっています。
ですので防犯カメラを設置する際には、設置場所や角度に細心の注意を払わなければなりません。
また、防犯カメラで撮影していることを周知するために「監視カメラ作動中」などと書いたステッカーを張っておくなどの工夫も必要です。
このようなステッカーはそれだけでも防犯効果があるので、必ず見えやすい場所に設置しておきましょう。
まとめ
ここまで、一戸建てに防犯カメラを設置することで得られるメリットと、設置する際の注意点について解説してきました。
一戸建てに防犯カメラを設置することで、防犯効果はかなり高まり、万が一犯罪の被害にあった場合でも、犯人の逮捕に結びつく情報が得られることがお分かりいただけたと思います。
しかし、防犯カメラを設置する際にはカメラの撮影範囲に隣家などが入っていないこと、また防犯カメラで撮影していることをステッカーなどで周知しておくことなど注意すべき点もあります。
防犯カメラを適切な場所に法律に抵触しない方法で正しく設置するには、ある程度専門的な知識も必要です。
防犯カメラの設置によってより高度な防犯対策を講じたいと考えている場合には、防犯カメラの設置作業を専門の業者に依頼することも視野に入れておきましょう。