女性の一人暮らしは、常に性犯罪と隣り合わせになっていると言っても言い過ぎではありません。
軽微な性犯罪の中に、室内を覗き見られる、いわゆる「覗き」という被害を受ける女性は後を絶ちません。
「覗き」は窓だけではなく、ドアののぞき穴、いわゆるドアスコープやドアポストからも行われることがあります。
このような覗きの被害から自分自身を守るためには、いくつかの対策を講じる必要があります。
それによって、覗きの被害を受ける危険性を大幅に減らすことができます。
ここでは、覗きのターゲットになりやすい一人暮らしの女性の部屋の場所と、その対策法について解説していきます。
覗きの被害にあいやすい物件はどのような物件?
どのような物件でも絶対に覗きの被害にあわないという保証はありませんが、覗きの被害にあいやすい物件というのは存在します。
どのような物件が覗きの被害に合いやすいかというと、オートロックの設備がない、郵便受けがドアに直接ついており、内側にカバーがないといった条件が考えられます。
また、オートロックがついている高層階で、郵便受けが物件の入り口に設置されているからと言って覗きの被害にあわないという保証はありません。
それは、ドアスコープからも覗きの被害にある可能性があるからです。
また、覗きの犯人が近隣の部屋からベランダを伝って覗きのターゲットとなる部屋のベランダから覗きを行うケースもあります。
さらに、外側から見えるカーテンなどのインテリアから、女性の住まいであることが容易に推測できるような部屋も覗きの被害に合いやすいのは事実です。
覗きの被害に合わないようにするためには、覗かれにくいように室内に対策をすることも大切ですが、インテリアも女性の一人暮らしであることが分かりにくいシックな物に変更することが重要になってきます。
覗きの被害にあわないためには室内にどのような工夫をすればいいの?
覗き魔が覗きを行う場所は主に三か所です。
それは窓、郵便受け、ドアスコープです。
ドアスコープからは室内は見えないと思われるかもしれませんが、最近ではドアの外からドアスコープを使って覗きを行うための道具が販売されているので、ドアスコープにもきちんとした対策をしておかなければなりません。
ですので、この三か所にそれぞれ覗かれない工夫をすることで、覗き被害のリスクから身を守ることができます。
ここでは、覗きの被害にあわないために自分でできる室内の工夫について説明していきます。
覗きの被害に合わないようにカーテンを厳選する
まず窓ですが、これは窓の大きさの大小にかかわらず、きちんとしたカーテンを付けることが大切です。
一般的には普通のカーテンのほかにレースのカーテンを付けることが多いのですが、このカーテンにも覗かれないための選び方があります。
カーテンの中には遮光カーテンというものがあり、外からの光も室内からの光も遮ることができる機能を持ったものがあります。
この遮光カーテンを使う防犯上の利点は、室内の人物の影が外側から見えないということです。
普通のカーテンを利用していると、室内の人物の影が外側から丸見えになってしまうので、防犯上あまり好ましくありません。
特に低層階に住む場合には、遮光カーテンを利用して、室内の人の気配を屋外から分かりにくくすることで覗きの被害から身を守ることができます。
この遮光カーテンには一級から三級まで等級があり、一級が一番光を遮ってくれます。
ですので、遮光カーテンを購入する際は値段が高くてもなるべく一級の物を購入しましょう。
一般的には、窓に普通のカーテン以外にもレースのカーテンを付けることが多いでしょう。
このレースのカーテンは昼間はともかく、夜は室内に明かりをつけるので、これだけでは部屋の中が丸見えになってしまいます。
レースのカーテンによっては昼間でも室内の様子が分かってしまうものもあり、このようなレースのカーテンを利用していては昼間も覗きの被害にあいかねません。
ですので、レースのカーテンは「ミラーレスカーテン」を使用すると良いでしょう。
ミラーレスカーテンは昼間はもちろん夜でも室内の様子が見えにくくしてくれるという機能があります。
レースのカーテンを選ぶ際には防犯上の観点からもミラーレスカーテンをおすすめします。
このように、防犯性の高いカーテンを利用していても、きちんとカーテンを閉めていないと意味がありません。
室内を覗かれないためにもカーテンは窓の大きさに合ったものを選び、しっかりと隙間なく閉めるように注意しておきましょう。
郵便受けからの覗きを防ぐために目隠しなどの工夫をしておく
覗きの被害にあいやすい郵便受けとは、ドアに直接ついている郵便受けで、かつ室内側にカバーがついていない物です。
このような郵便受けから覗かれた場合、特にワンルームの物件だと、部屋全体を覗かれることになり、また犯人と目があってしまうなど大変怖い思いをすることもあります。
このような郵便受けからの覗きの被害を防ぐには、郵便受けの室内側にカバーを付けることが一番簡単な方法です。
ドアの内側から郵便受けの部分にカーテンを付けたり、厚紙などを使ってカバーを作り、郵便受けから室内が見えないよう目隠しをしてしまいましょう。
この方法であれは一人暮らしの女性にも比較的簡単に行うことができます。
それ以外にもドアに付いている郵便受けをガムテープなどで完全にふさいでしまい、ドアの外に新たに郵便受けを設置する方法もあります。
この場合、新たに設置する郵便受けは郵便物の盗難を避けるためにも鍵付きの物を利用しましょう。
ドアスコープからの覗きを防ぐためにも工夫が必要
一般的にドアスコープは魚眼レンズになっているので、室内から外側は見えても、その逆は見えない作りになっています。
しかし、今はドアの外側からドアスコープを使って室内を見ることができる道具が実際に販売されています。
この道具はもともと帰宅時に自宅に不審者が侵入していないか一人暮らしの女性などの居住者がドアの外から確認するためのものですが、悪意を持った覗き魔がこれを利用することを考えるとぞっとしますね。
また、ドアの外側からドアスコープを外して単なるドアの穴にしてしまい、そこから覗かれるケースもあります。
このようなドアスコープからの覗きを防ぐ一番簡単な方法は、ドアの内側からドアスコープに目隠しを付けることです。
半透明のビニールを小さなカーテン状にドアスコープの内側につけるだけで、道具を使っても外側から室内を覗くことができなくなります。
また、ドアスコープを外側から外される方法での覗きが心配な場合には、外側からは外せないドアスコープが販売されているので、ドアスコープをそのようなものに交換してしまうと良いでしょう。
ドアスコープは穴の大きさやドアの厚みなどによっていくつも種類があるので、どの製品が自宅のドアに合うかきちんと確認してから購入するようにしましょう。
それ以外にも覗きの被害を防ぐ方法はある?
ここまで、覗きをされないためにできる室内の工夫について説明してきました。
これ以外にも覗きの被害にあうリスクを低くする方法があります。
それはご近所づきあいをきちんとしておくことです。
大きなマンションであれば、不審者や覗きの被害の情報が掲示板などで確認できますが、セキュリティ機能が充実していないアパートなどでは、そのような情報の共有ができません。
ですので、同じアパートや近所の住人とのお付き合いをきちんとしておくことで、不審者や犯罪の情報をいち早く手に入れることが自分の身を守ることにつながります。
一人暮らしの女性が覗きの被害から身を守るためには、物理的に屋外からの覗き魔の目から室内を守ることも大切です。
しかし、それ以外にも不審者や犯罪の情報をいち早く手に入れ、常に高い防犯意識を持つことも、覗きや他の性犯罪から自分の身を守るために大切なことです。
まとめ
ここでは、一人暮らしの女性が覗きの被害から身を守るための方法について説明してきました。
カーテンの付け替えや郵便受けとドアスコープに内側から目隠しをする方法は、女性一人でも簡単に行うことができます。
ですので、自分の部屋が覗きの被害にあいやすい条件を備えている場合には、早めに上記の対策を取るようにしましょう。
また、被害にあった際にはすぐに110番に連絡し、警察に助けを求めましょう。
近隣住人と不審者情報を共有しておくことも一人暮らしの女性の身を守るために非常に役に立ちます。
ですので、日ごろから良好な近所づきあいをしておくように心がけることも防犯上大変有効です。
女性の一人暮らしは何かと危険が付きまとうので、常に高い防犯意識を持っておくようにしましょう。