一人暮らしの防犯対策

女性の夜道は危険と隣り合わせ?実際にあった事例と対策方法

警視庁から平成28年の性犯罪に関する発表がされました。強姦が140件ほど、強制わいせつが800件ほど、痴漢などの迷惑防止条例違反は1,800件ほど発生したとのことです。その中でも夜道での犯罪は、強姦3.6パーセント、強制わいせつ32.7パーセント、迷惑防止条例違反8.8パーセントという結果がでています。

 

女性が暗い夜道を歩くことはとても危険なことに加えて、一人暮らしの方だと強姦や強制わいせつ罪のパーセンテージは約7倍以上にもなります。一人暮らしの女性は、男性や実家暮らしの人以上に防犯意識を高く持つ必要があることが分かりますね。ここでは、帰宅するまでに起きる可能性のある危険の話や、住まい選びについてご紹介していきたいと思います。

 

帰り道に起こりうる危険はどんなことがある?実際にあった体験談

 

強姦や強制わいせつなどの性犯罪は、20時から翌朝5時の発生が最も高くなっています。この時間帯に外に出ることはなるべく避けたいのですが、大人の女性は仕事も付き合いもあり、そんなことも言っていられませんよね。危険に備えるには、どんな危険があるのかを知らなければなりません。ここでは実際に帰り道に起こりうる体験談をご紹介していきたいと思います。危険を知っていればいざというときに対処法も思い出すことができるはずです。

 

人通りのない暗い道を歩いていたら盗難・痴漢の被害に合った

 

・私の家は駅から公園を通って直進した場所にあります。いつもは公園を迂回して家に帰るのですが、その日は23時すぎていて人通りも少なかったことから、早く帰りたくて公園を直進してしまいました。そうすると、公園の中に不良少年が10人ほど溜まっていて、「お、女が来た!」と言われ囲まれました。「金を出せばひどいことはしない」と言われて財布に入っているお金を取られました。

 

・彼とデートした帰り道、脇道にそれて彼と電話をしながら歩いていました。その時、自転車にのったおじさんとすれ違ったのですが、すれ違った瞬間に私のスカートの中に手を入れてお尻をなでてきたんです。とっさに「きゃあ」と悲鳴をあげると、自転車を立ちこぎして去っていきました。

 

安全だったはずのいつもの帰り道・・・少しの油断が不審者を招いた

 

・飲み会のあと、後ろから走ってきた男性にナンパされました。断っていたら、しばらく歩きながらつきまとってきたので、帰り道にコンビニに寄ったりして、男性がいなくなったのを見計らってマンションに帰り、エレベーターに乗ったら、猛ダッシュでさきほどの男が乗ってきました。エレベーターに乗っている間抱きしめられてキスをされ、胸やお尻などを触られたのですが、酔っていたので頭も回らず力も入らずなすがまま・・・。エレベーターが開いたと同時に外の人がビックリした声を上げたので不審者は逃げていきましたが、もっとエレベーターに乗る時間が長ければ強姦されていたと思います。

 

・友人の話ですが、友人は家までの帰り道にスマホの音楽をイヤフォンで聴きながら帰るのが日課だったそうです。そうすると、いきなり目の前で大きな車のドアが開き、中にいた男に車の中に連れ込まれ、事が終わって知らない場所に降ろされたそうです。友人は強姦として警察に被害届を出しています。彼女は、「スマホの音楽を大音量で聴いていなければ、車が近づく音に気付けたのではないか」と悔やんでいました。

 

夜道が怖い時の対処法は?女性が帰り道にやってはいけないこと

 

同じ女性なら恐怖を感じる体験談でしたね。しかし、体験談はどれも本当に起こる可能性があることです。防犯対策を怠ると明日は我が身ということも十分にありえます。では、体験談と同じような思いをしないためには、どのような防犯対策をしておけばよいのでしょうか?ここでは、自分でできる夜道の防犯対策として、女性が帰り道に絶対やってはいけないことをご紹介していきたいと思います。思い当たる行動がある方は今日から改善してくださいね。

 

人通りが少なく、暗い道を通るのはNG!人通りのある道を選ぼう

 

夜道を歩くときは、なるべく人通りのある道を選びましょう。近道だからといって、人通りが少ない道を選ぶのはNGです。また、帰り道が街灯で照らされているかどうかも大切なポイントです。暗い道よりも、住宅や商店街に面した明るい道を歩いて帰るようにしてくださいね。人通りの少ない道しか帰り道が無いときは、なるべく明るいうちに帰るようにしたり、バスやタクシーなど公共の交通機関を使用することも視野に入れましょう。どうしても人通りのない道しか選べない場合は、誰かと電話しながら帰り、自分の居場所を知ってもらい、危ないときはすぐに対応してもらうようにすると良いでしょう。防犯グッズなどを用意して、なにかあったらすぐに鳴らせるようにするのもおススメです。

 

短いスカートで歩いたり、不審者に受け答えするのは危険への第一歩

 

犯罪者が狙うのは「訴えることをしなさそうなおとなしい女性」か「遊び慣れていそうな露出の激しい女性で、話しかけると受け答えをしてくれる女性」と両極端です。一番狙わないのは「気が強そうで声をかけても無視する女性」なので、不審者に声を掛けられやすい方は、地味でも派手でもない一般的な服装をして、毅然とした態度で無視するのが良いでしょう。

 

自由に自分が着たい洋服で歩けないのは大変遺憾ですが、自分自身の安全のために夜道を歩く時には、露出をした服装を選ばないことも大切です。スカートを穿いているというだけで、痴漢に狙われることもありますし、露出が激しい女性だから“遊んでいる、俺が触っても大丈夫”と勘違いされることもあります。また、ヒールの高い靴は逃げるのに不利なので、できるだけ夜道は安全な服装をするようにしてください。どうしてもおしゃれを楽しみたい場合は、何か羽織るものを持ち歩いたり、タクシーなどを利用して帰るのがオススメです。

 

スマートフォンを操作したり、アルコールに酔ってフラフラ歩くのはNG

 

スマホを操作したり、音楽を聴いたりしているときは、スマホや音楽に集中してしまい、周りの音が一切聞こえなくなることから、不審者に襲われる危険性が高いです。スマホを操作しながら歩くと交通事故の危険もあるので、歩いているときの操作はやめましょう。また、ゆっくり歩いている女性は「家に待っている人がいないんだな、つまり一人暮らしだな」と推測されて不審者に狙われやすい傾向にあります。ダラダラ歩いていたり、酔ってフラフラ歩いている女性は格好の餌食なので、家に帰るまで気を抜かずにキビキビと歩くようにしましょう。アルコールで酔っぱらっているときは自分が思うよりも無防備になっています。女性が一人で夜道を帰らないといけない場合は、フラフラになるまでアルコールを飲むのを控え、たしなむ程度に飲酒するのが安全です。頭が働かない、力が入らないということを予測して、酔っ払いを狙う性犯罪者もとても多くなっています。

 

一人暮らしをする女性が性犯罪を回避するには住まい選びから

 

いくら帰り道の注意点を守っていても、治安が悪ければ犯罪に危険に巻き込まれる心配が高くなるので、防犯対策には住まい選びも重要です。家に帰るまでいかに危険な道を通るかどうかが不審者に合う決め手にもなるのです。ここでは、これから一人暮らしをする女性が、どのような条件で住まい選びをすれば良いのかをご紹介していきたいと思います。これから住まいを選ぶ女性はもちろん、子供が一人暮らしをはじめるというご両親はぜひ参考にしてくださいね。条件の良い住まいを選んで、事前に危険を回避しましょう。

 

明るく人通りのである住まいで、管理人がいると尚良し!

 

喧騒の少ない、大通りからはずれた静かな住まいを選びたい気持ちは分かりますが、帰り道のことを考えると、なるべく人通りの多い道を選ぶのがオススメです。車の通りが多い道と、ガラスを破られる音や悲鳴がかき消されてしまう可能性があるので、商店街のように明るくて人通りがある道に面している住まいを選ぶのが良いでしょう。近くにコンビニやスーパー、交番など24時間誰かがいる場所があると何かあった時の逃げ込み先として安心ですね。できるなら管理人がいるようなマンションを選ぶのがオススメです。とくに、女性専用のレディースマンションは、オートロックや二重施錠はもちろん、管理人常駐など女性が危険な目に会わないようなセキュリティがあるので、エレベーターなどで襲われたり、部屋の中にまで不審者が入ってくることがなく安心して家に帰ることができます。

 

不審者の侵入は4階以下の部屋が格段に多い!1階、2階、屋上以外の部屋を選ぼう

 

性犯罪や強盗などの犯罪は、統計で1階、2階、屋上が多いことが分かっています。その中でも1階の部屋や、1階に玄関がある一戸建ての犯罪発生率が格段に高いのです。窓ガラスを割るなどして窓から侵入しても人目につきにくく、エレベーターなどの警戒されるポイントもないために押し入ることも容易いというのが、犯罪者が1階を選ぶ理由です。窓などは防犯対策グッズで対策出来たとしても、女性の後をつけて玄関から堂々と押し入ってくる男性を、女性の力で退けるのは至難の業です。防犯ブザーを持っていても、玄関の中に押し入られて防犯ブザーを止めるように指示されてしまうかもしれません。女性が一人暮らしをするにあたって1階のメリットはとくにないので、なるべく、犯罪件数の少ない4階以上を選ぶようにしましょう。

 

 

まとめ

 

女性の一人暮らしは危険がたくさんあります。中でも性犯罪が特に多いので、取り返しがつかないことが起こる前にできうる限りの防犯対策をしましょう。防犯対策は、家の中にいる時に家の鍵を閉めるなども大切ですが、家までの帰り道に不審者に狙われないようにすることも重要です。不審者はいつどこで狙っているか分からないので、セキュリティがしっかりした住まいを選び、不審者に目を光らせ安全を確保しましょう。住まい選びのポイントは、人通りの多い場所を選ぶことと1階を避けることです。多少家賃が高くても安全を買えれば安いものです。どうしてもセキュリティがしっかりした住まいを選べない場合は、防犯意識を強く持つようにし、家にも防犯グッズを取り入れましょう。