防犯対策ガイド

空き巣・泥棒をする人の心理とは?侵入する家はどのように選んでいるの?

昔と比べホームセキュリティの導入が一般家庭にも普及しつつあり、私たちの防犯意識も高くなってきましたが、それでも今尚、泥棒の被害に遭う人は後を絶ちません。

身近に潜んでいる空き巣や窃盗事件は、新聞やニュースに取り上げられないだけで、今この瞬間もどこかの家に泥棒が入っているくらい被害件数も多い犯罪です。

そんな泥棒は、どの家に侵入しようかと必ず下見をしています。

では、住居に侵入を企てる泥棒は、何を考え侵入する家を選んでいるのか、またどんな防犯対策をしておけば泥棒に狙われにくい家になるのかなど泥棒の心理を通してご紹介します。

 

空き巣や窃盗など泥棒を犯す人物の心理状態

 

人は誰でも小さい頃は、スポーツ選手になりたいなど様々な将来の夢があるものです。

そこに泥棒になりたいなんて思う人は誰もいません。

しかし、空き巣や窃盗など犯罪を犯す人物の中には、その犯罪が生業になっている人もいます。

では警察に捕まる危険を冒し、泥棒などの犯罪に手を染めてしまう人とは一体どんな心理状態なのでしょうか?

また、人の大切なものを盗むという犯罪を犯した後に後悔はしないのでしょうか?

まずは、泥棒を犯す人物についてその心理状態を見てみましょう。

 

  • 生きていくために泥棒を犯す

貧困層に多いタイプですが、今日食べるものにも困るほど生活が困窮している人の中には

生きるために仕方なく泥棒を犯すという人がいます。

満足に仕事に就けなかったり、身寄りもなく孤独を感じながら生きている中で、後悔の念よりも諦めの心境を持つ人が多くいます。

 

  • 泥棒を犯すスリルが快感になっている

このタイプは、精神疾患の一部でもあります。

犯罪を犯すときのスリル、それが成功した時の達成感などに快感を覚え、その快感を求めて繰り返し犯罪を犯してしまう人で、このタイプは後悔をしたりする人はほとんどいないと言われます。

 

  • 蓄積されたストレスにより泥棒を犯す

このタイプは強迫性窃盗とも呼ばれ、極限まで来たストレスが爆発した時に衝動的に泥棒をしてしまう人の事を指します。

自分を上手くコントロールできなくなり犯罪を犯すため、後になって後悔の念にさいなまれてしまう人が多いです。

 

  • 欲しいものを手に入れるために泥棒を犯す

薬物中毒者やアルコール依存症の人にある傾向ですが、依存しているものを手に入れるためには手段を選ばず、盗んだ金品を売って薬物やアルコールに変えて手に入れるやり方です。またこのタイプはすでに中毒症状なので鉢合わせになったら一番危険な泥棒と言えます。

 

泥棒が下見をしている時の心理を逆手にとって防犯対策に役立てる

 

泥棒が下見をする時には、不審者には見られにくい営業マンを装ったスーツ姿であったり、工事現場の作業員のような恰好などで周囲に溶け込みながら、侵入できそうな家があるかを下見していきます。

泥棒は住居に侵入する際、5分以上かかれば7割は諦めると言われていますが、下見の際にはまだ侵入していないので、5分以上かかるかなんて外から見るだけでは分かりません。

では泥棒は、侵入する家を下見する際にどんな所を見て判断しているのでしょうか?

泥棒目線で、入りやすそうな家や入りにくそうで諦める家の違いを知ると、私たちがどのような防犯対策や防犯意識が必要なのかが分かってきます。

実際に泥棒が下見する際にチェックすることを見てみましょう。

 

家の死角部分を掃除していない家は隙がある

 

一戸建ての多くは、正面から見える部分の大きな窓や面格子を取り付けた小窓など防犯対策も強化している方が多いですが、勝手口など家の裏側に荷物が煩雑に置かれていたり、掃除がされていないと防犯対策も裏口まで意識が向いていない可能性があると思われ、泥棒は隙がある家だと認識してしまいます。

また荷物が無造作に置かれていると、足場として使われることもあり2階へと登られてしまう危険性があります。

見えにくい裏口まで常にキレイにしておく事や防犯意識が疎かにならないように注意しましょう。

 

家の裏口にある勝手口は侵入口として狙われる可能性が高い場所でもあるので、しっかりとした防犯対策が必要です。

特に勝手口に使用されている窓のタイプは、同じようなものが多いためにいくら施錠をしていても1ロックくらいならすぐに開けられてしまいます。

必ず補助鍵やブザーなど、23つ組み合わせた防犯対策をしておきましょう。

 

隣近所の防犯対策と比べて劣っている方の家に侵入する

 

泥棒が下見をしながら家を見ていく時に、明らかに隣の家よりも防犯対策が弱そうだと思われてしまうと狙われる原因になります。

侵入にできるだけ手間をかけたくないのが本音の泥棒なので、下見する家は比べられています。

しっかりと防犯対策をしているつもりでも、隣の家と比べてみた時に人感センサーや防犯カメラなど何かが足りないような感じがすると、どうしても隣の家よりは入りやすいイメージが付いてしまいます。

 

自分の家さえ良ければいいという訳ではありませんが、ワンランク上の防犯意識を持って対策を強化しておくべきです。

また、近所との交流がないような地域では、泥棒が下見をしていても不審がられることもないために、犯罪も起きやすくなります。

声を掛けられることを嫌う泥棒がほとんどなので、異常があったら近所の人が知らせてくれるような良好な近所付き合いをしておくことも防犯対策に繋がります。

 

防犯カメラだけが付いているだけの家は侵入対象

 

一戸建てなどの住居での防犯対策において、防犯カメラは高性能なものが多く、高価で防犯抑止効果も高そうなイメージもあって設置している方も多いのではないでしょうか?

しかし、実は防犯カメラだけでは抑止効果は少ないのです。

なぜかというと、空き巣に入った後に犯行が知られ、カメラ画像を調べられる頃には違う地域へ移ってしまうなど、常に移動しながら空き巣をする人物は防犯カメラに撮られること自体、あまり気にしない場合が多いのです。

 

防犯に絶対安心なものはありませんが、常に複数のアイテムを組み合わせておくことがとても大切です。

防犯カメラも覗きやストーカーなどには抑止効果も高いですが、空き巣対策には防犯砂利や人感センサーなど他のアイテムと合わせて使用しましょう。

また、下見をされる際に外から見える防犯対策では、防犯ステッカーもあります。窓に見えるように貼っておくだけの手軽さもあるのでぜひ、取り入れておきましょう。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

泥棒の目線や心理から防犯対策を考えてみると、意識していなかった部分にまだまだ隙が見つかりそうです。

家の裏口まで隙なく防犯意識を高めておくことや、意外にも防犯カメラ単体では気にしない空き巣も多く、侵入抑止には繋がりにくいことも分かってきました。

身近に起こっている空き巣などの犯罪では、隣近所の人たちと一緒に防犯意識を高めておくことで周り一帯が侵入の抑止効果を期待できるようになります。

警視庁のデータでは、空き巣が侵入を諦める一番の原因は、下見の際に声を掛けられたからという報告があります。

もし、泥棒の下見かなと思う不審者を見つけたら、何か御用ですか?などと声を掛けておくことも必要です。

大切な何気ない日常を脅かされることがないように、常に防犯意識を高く持ちながら対策を強化していきましょう。