もし家からお金が無くなったとき、盗難された可能性があります。
犯人は身内や家に上げた人、空き巣などが考えられますが、お金が盗まれたことが発覚したら、まず警察に通報するようにしましょう。
通報した後にも、さまざまな手続きが必要な場合があります。
ここでは、家からお金が盗まれた際の対処法について解説していきます。
万が一にこのようなことが起こった場合に慌てずに済むように、対処法をきちんと把握しておきましょう。
家のお金が盗まれたことに気付いたら何にも触らずすぐに警察に通報を!
家からお金が盗まれたことに気が付いたら、まず最初にすることは警察への通報です。
この時通報する前にあちこち触らないで、なるべく室内をお金が盗まれたままの状態にしておきましょう。
部屋の中を物色した跡や、お金を探すために引き出しなどを漁ってひっくり返したりされている可能性もあります。
この時、「警察が来た時に部屋が散らかっていると恥ずかしい」などという理由で片づけてしまう人もいますが、これは絶対にやってはいけません。
たとえ室内に下着が散乱していようとも、そのままの状態で警察が来るのを待ちましょう。
なぜ、室内を触ったり、片づけたりしてはいけないのでしょうか?
それは、犯人の指紋を取るためです。
もちろん住んでいる人全員の指紋を取り、それ以外の人の指紋がないか調べるのですが、調べる指紋の数はなるべく少ないほうが警察も指紋の採取作業がしやすいからです。
ですので、それ以上指紋の数を増やさないために、室内のものに限らず壁などにも極力触らないようにしましょう。
また、警察は現場を見て犯人の犯行の手口を記録します。
お金を盗まれたことに気付いたら、その時点から絶対に室内の物の位置を変えたり、片づけたりしないようにしましょう。
被害額が少額の場合でも警察に通報は必要?
被害額が数千円など、少額の場合でも警察への通報は必要なのでしょうか?
お金を盗んだのが家族であったり、友人など家に上げたことがある人の場合もあります。
しかし、被害額が少額でもお金を盗むことは立派な犯罪です。
どのような場合でも、警察への通報は必ず行いましょう。
もし、お金を盗んだのが空き巣や家に上げた人であった場合、犯人逮捕に至らなくても、「あの家はすぐに犯行に気付き、通報する家だ」と盗んだ人に認識させることができます。
もし、通報をしなかった場合には、犯行に気付かない防犯意識の低い家だと思われ、再度犯行に及ばれる可能性があります。
通報するということは、犯人に「犯行に気付いていること」、「金額の多寡にかかわらず事件を通報すること」をアピールすることができます。
事態をおおごとにしたくないという気持ちを持たれる方もいらっしゃるでしょうが、勇気を持って警察に通報するようにしましょう。
もし、家族の犯行であっても同様です。
お金を盗んだ家族に「お金を少額でも盗むことは犯罪なのだ」と強く認識させるためにも必ず警察に通報するようにしましょう。
財布からお金を盗まれる場合はお札を盗まれることがほとんど
家に置いておいた財布からお金を盗まれる場合、お札を盗まれることがほとんどです。
しかも、お札すべてを盗むのではなく、一部を盗んでいくので、この方法を使われると、お金を盗まれたことに気付かれないケースがあります。
犯人はこのような方法を取ることで、空き巣に入りやすい家に何度も侵入し、気付かれないようにお札を財布から盗んでいく事ができます。
このようなケースは知人や家族が犯人である場合でも同様の手口を取ることがあるので、普段から財布にいくら入っているかをきちんと確認しておくことが大切です。
また、お金を盗まれたことに気付いたとしても、「少額だし、仕方がない」とそのままあきらめてしまう人もいるでしょう。
警察に通報すると大掛かりな指紋の採取や、事情聴取に多大な時間を取られます。
少額のお金のためにそのような労力を取られるのは煩わしいと思うかもしれません。
しかしここで通報しないでいると、犯人は増長して何度も犯行を繰り返すようになります。
一度に盗まれた金額は小さくても、一度ターゲットにされてしまうと、何度も金を盗まれることも考えられます。
一度犯人にターゲットにされ、何度も犯行が繰り返されるうちに、犯人は徐々に大胆になり、犯行がエスカレートしていく事も考えられます。
お金を盗まれたことに気付いたら、必ず通報するようにしましょう。
警察の捜査が終わったら「盗難届出証明書」を発行してもらう
警察に通報し、操作が終わったら、警察から「盗難届出証明書」または「届出受理番号」を発行してもらいましょう。
もし、自宅に火災保険をかけている場合、火災保険の内容によっては、盗難に対しても保証が行われる場合があります。
この保証を受ける際に、上記の警察から発行された盗難を証明する書類が必要になります。
また、盗難によって金銭的な損害を受けた場合には、確定申告をすることで、一定の金額の所得控除を受けることができる場合もあります。
このように少しでもお金を盗まれた際の損害を補てんするためにも、警察から盗難証明書または届出受理番号を発行してもらうようにしましょう。
一度家からお金を盗まれたら必ずその後に備えて防犯対策を行う
一度お金を家から盗まれたら、その後は必ず家の中に空き巣などの犯人が侵入しないように防犯対策をしましょう。
玄関ドアに関しては、ワンドアツーロックが基本です。
しかし、それ以外にも電子キーを導入するなどして、無施錠の状態にならないようにしましょう。
また、バールによるこじ開け対策や、サムターン回しなどの方法で玄関から犯人が侵入できないよう対策することも大切です。
このような防犯対策グッズはホームセンターなどで購入することができます。
また、犯人は窓から侵入することも考えられます。
窓からの侵入方法で一番多いのは「ガラス破り」という方法です。
ガラス破りは窓ガラスの鍵に近い部分を手が入る程度の大きさに割って、そこから手を入れ、開錠する手口です。
このガラス破りへの対策としては、窓ガラスに防犯フィルムを張る、窓のメインの鍵から離れたところに補助錠を付けるといったものがあります。
このように犯人の出入り口となる場所から犯人の侵入を許さないためにも、きちんとした防犯対策が必要です。
万が一、家族や家に上げた人の犯行であった場合にも備えて、お金や財布をいつも同じ場所に置かない、お金などを入れた場所には鍵を付けるといった対策も行っておきましょう。
まとめ
ここまで、家にあったお金を盗まれた場合の対処法について説明してきました。
一番大切なことは、家にあるお金を盗まれたら金額の多寡にかかわらず、必ず警察に通報することです。
これにより、お金を盗んだ犯人に対して「犯行に気付いている」ことをアピールすることができます。
警察の捜査や事情聴取にはかなり時間が取られますが、その後の防犯のためと思い、きちんと対応することが大切です。
また、その後の保険や確定申告の際に必要になる盗難届出証明書などを発行してもらうことを忘れないようにしましょう。
外部からの侵入者によってお金を取られたということは、その家が侵入者にとって入りやすい家だったということを意味します。
何も対策を改めないでいると、犯人に「またおいでください」と言っている事を意味しますので、自宅の防犯対策を今一度見直し、隙が無かったか再確認し、対策を講じる必要があります。
空き巣は防犯対策が不十分なところから侵入するので、今回侵入された場所を中心にさらなる防犯対策を施しておくことが大切です。