防犯対策ガイド

オートロックでも安心できない!必要な空き巣対策とは?

あなたが住んでいる家、あるいはこれから引っ越そうとしている家はオートロックでしょうか?オートロックによって、外部の人間が容易に入ってこられないようになっているため、防犯上安心だと思われているかもしれません。

 

しかし、いくらオートロックが施されていても、場合によっては空き巣などの犯罪に巻き込まれてしまうケースがあります。特に、大規模なマンションになる程、人の出入りが増えるのでオートロックでも注意が必要です。

 

この記事では、オートロックで起こりうる具体的な空き巣被害とその対策法について紹介していきます。空き巣被害の危険から身を守り、必要な防犯対策を講じましょう。

 

宅配業者を装って侵入され、空き巣被害に。対策は「送り主の確認」

オートロックのマンションでは、宅配業者を装ってマンション内に侵入してくるケースがあります。宅配業者を装えば、堂々とマンションの中に入ることが出来、空き巣がしやすいという訳です。最近は、通販サービスが盛んになっており、利用する人も多くなってきています。自分が利用していなくても、他の部屋の住人が利用しているということもありますよね。有名な宅配業者だと緑色や青色などのイメージカラーが想像できますが、必ずしも送り主が大手の宅配業者を利用するとは限りません。

 

宅配業者と名乗られただけで容易にオートロックを開けていませんか?

インターフォンに出た時、帽子を被ってそれらしき社員証を付けている人が「宅配です」と言って来た時、自分が通販で何かを注文した記憶があれば、容易に開けてしまいませんか?それは大変危険です。パッと見て緑や青色の制服を着ていると、更に信用してしまうかもしれません。しかし、オートロックを開けたは良いものの、中々宅配便が来ない…おかしいな、と思ったら、後で本物の宅配業者が来て、実は先に来た業者は空き巣だった!ということもあり得ます。それで万が一、他の家が空き巣被害に遭ってしまったら…?

 

そうならないためにも、宅配業者だからと言って、安心せず、「どの宅配業者で、何を運びに訪れたのか」を把握しておく必要があります。通販の利用が多い人は面倒かもしれませんが、普段とは違う宅配業者が急に訪ねてきたら、おかしいな、と思うように普段から意識しておきましょう。

宅配業者に、きちんと送り主の確認をしていますか?

宅配業者を装った空き巣被害を防ぐには、自分が利用した通販の宅配業者を事前にチェックすることも有効です。大抵の場合は注文完了メールなどに「○○運輸でお送りします」と書かれていますので、忘れずに覚えておきましょう。また、顔見知りの業者ならともかく、見慣れない業者が来た場合は、容易に扉を開けたりせずに、送り主をその場で言ってもらいましょう。そうすると、自分が利用した通販の宅配業者が本物かを確認することが出来ます。こうして、宅配業者を装った空き巣を自分から招き入れることは防ぐことが出来るでしょう。

 

これは、自衛だけでなく、他のマンションの住人の方を守るためにも重要な対策です。もし、自分が招き入れた宅配業者が空き巣犯で、そのせいで他の家が被害に遭ってしまったということを知らされたら、良い気分にはなりませんよね。「見慣れない宅配業者は疑う。必要なら送り主を確認する」を心がけましょう。

 

 

マンションの住人の後について侵入し、空き巣被害に。対策は「鍵を掛ける」

ご近所づきあいが減っている昨今、両隣や同じ階に住んでいる人が誰かと言うことを把握している人はそう多くありません。すると、自分と同じタイミングで入ってきた人が、本当に住人かどうか確認しようがありません。挙動不審ならまだしも、普通の格好で堂々と挨拶されたら、「住人なのかな」と気に留めない可能性もありますよね。もし、その人が空き巣だったらどうしますか?オートロックだからと言って鍵を開けっぱなしにしていたらどうなるでしょうか。

 

短時間の外出だからと言って、鍵の施錠を怠っていませんか?

朝のゴミ出し、ちょっとした買い物、別の階の知り合いのお宅にお邪魔しに行く…短時間だからと言って、鍵を開けっぱなしにしておくと、住人や宅配業者を装った空き巣の犯人が入ってくる隙を作ってしまいます。警視庁のデータによれば、実際に物件に入ってしまえば、5分程度で犯行が済んでしまうと言われています。5分は長いようで短いです。この隙を作らせないためには、オートロックだからと言って、玄関の鍵は必ず掛けてでかけるようにしましょう。窓が廊下についている場合は、窓の施錠も忘れずにしてくださいね。

 

特に窓の場合、市販で売られている二重鍵の使用もお勧めします。外から見ただけで「やりにくそうだな」と空き巣犯が思えば、ターゲットから外れる可能性が高くなるからです。

 

二階や最上階は危険!オートロックでも空き巣の「ガラス破り」対策を怠らない

オートロックだから、と防犯意識が低くなっていると、窓の施錠も忘れがちです。まさか外から入ってこないだろうと思っていると、危険ですよ。特に、二階や最上階の住人の方は注意が必要です。一階は防犯対策で歩くと音が鳴るように砂利が敷かれている、あるいは壁を登り降りして侵入しなければならないなど、意外と入りにくいものですが、二階の場合は、壁が足場になってかえって侵入しやすく、空き巣に狙われやすい物件です。また、最上階も、高層マンションは別として、屋上が開放されているような場合は、屋上を伝って侵入してくるケースがあります。

 

自分が住んでいる部屋の窓の防犯対策を怠っていませんか?

対策としては、鍵を施錠することに加えて、窓に二重鍵を付ける、窓ガラスに強い衝撃が当たると音が鳴るような防犯グッズを購入する、防犯フィルムを購入して窓に貼る、等の防犯対策を行うことが考えられます。空き巣犯は、犯行が行いやすい家から選びますので、一目見てピッキングや窓破りがやりにくそうな家であれば、諦めて次の物件を物色します。そのため、「入りにくそうな家」を演出することが、空き巣被害を防ぐ要となります。

 

また、人通りの少ないオートロックのマンションは、外から侵入しても見つかりにくいので、空き巣被害に遭う危険性が人通りのあるマンションに比べて高まります。引っ越しを考えられている方は、オートロックのマンションだからと言って安易に安心せず、立地面を確認しておくのも大切なことです。隣の物件とあまりにも隙間が少ない、何かの死角になっていて、外からマンションが見えにくいなどの物件は、なるべく低層階は選ばないようにした方が無難でしょう。

 

 

まとめ

オートロックはないよりはあった方が安全ですが、オートロックのマンションでも防犯が完璧で無いことを理解していただけたでしょうか。オートロックを選んだからこそ、もし空き巣被害に遭った場合、金額の大小に関わらずショックを受けますし、また、共同住宅の場合、犯罪に遭った時の周囲の目もあり、人間関係にヒビが入る危険性も否めません。そのためには、「宅配業者の確認」「鍵の施錠は必ずする」「入りにくそうな窓を演出する」など、空き巣対策を怠らないことが重要です。

 

物件を選ぶ際にも、人通りの多さや立地なども事前に確認しておくことで、より安心できます。対策に対策を重ねて、犯罪に巻き込まれにくい家にしていきましょう。